夕陽が一番輝くとき…

外に出て
風の吹く丘の上にのぼるんだ

そうしたら、太陽を背にして
目をとじて、いっかい深呼吸

おなかの中の息を全部吐き出せたら
ゆっくりと目を開けるんだ

ゆっくりとだよ

目の前には自分の影が目に映るだろ?

その影は大きいかい?
その影は濃いかい?

残念ながら、
その影は、きみの身体がある限りなくなってはくれないんだよ

だけど、きみの身体がなくなってしまったら
それと同時に背中に太陽の温かさを感じることもできなくなる

だから

もし影が怖くなったときは
後ろを振り返るんだよ

背中には赤い太陽が
眩いばかりに美しく輝いているはずだから

影が大きければ大きいほど
濃ければ濃いほど

きみはその背中に
それだけでっかい太陽を背負ってるってことさ

だから、辛いときこそ、感謝する
それだけ深い経験をさせてもらえることに感謝するんだ

自分にしかできない経験をさせてくれて、ありがとうって

その感謝の気持ちは、宇宙の愛に繋がるんだ
そしてそれは必ず自分自身に還ってくるよ

奇跡っていうのはね

水をワインに変えることでも
なにもないところからパンをだすことでも
水の上を歩くことでもないんだよ

いまこの瞬間を生きていられることがなにより奇跡なんだ

このとんでもない奇跡に
あなたは気がついているのかなぁ

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